花街の芸妓置屋の長男に養子として迎えられた、利発な少年。 いきいきとした少年の毎日を通して描かれるのは、昭和十年代・大阪ミナミ島之内の町なみ、情景、そして人間模様。 習俗とことばの温もりが甦る、少年生い立ちの記。